パブリック・コメント文例」を公開しました
原子力市民委員会 原子力規制部会
現在、原子力規制委員会が、原子力施設の検査制度見直しについてのパブリック・コメントを募集しています。
これに関して、原子力市民委員会の原子力規制部会メンバーが中心となり、原子力規制委員会が提示した「検査制度の見直しに関する中間取りまとめ(案)」の内容を検証し、問題点を整理した文例集を作成しました。
以下のリンクから、ダウンロードできますので、多くの方に参考にしていただきたいと思います。
■ 検査制度の見直しに関する中間取りまとめ(案)についてのパブリック |
今回の検査制度見直しは、IAEAの再度の指摘を受けて行われたものです。2007年(平成19年)にすでに、総合規制評価サービス(IRRS)において見直すべき課題が指摘されており、改めて本年のIRRSにおいて、改善に対する詳細な指摘が行われました。内容からしても他律的な動機によるものとの印象がぬぐえません。
言うまでもなく、原子力規制機関による検査は、原子力施設の安全に関わるきわめて重要な課題ですが、過去を振り返れば、信じられないような不正が繰り返されてきたことも事実です。
たとえば、原子力事業者が自主的な点検記録を組織ぐるみで改ざんしたことや、エンジニアリング会社の現場検査員から内部告発を受けた行政当局が、当該電力事業者に通報内容を伝えてしまった上、当局側も問題を知りながら、長期間にわたって、問題を公表しなかったということもありました。検査不適合を報告しようとした規制機関の検査官が圧力をかけられ、問題が隠蔽されたりした事例も明らかになっています。
さらに、福島第一原発事故を経験し、原発における過酷事故は、文字通り取り返しのつかないものであることが誰の目にも明らかになった現時点において、原子力施設の検査制度を見直すならば、過去の様々な事故隠し、検査の不正などを痛切に反省し、徹底的な見直しを行うことが不可欠です。
しかし、残念ながら、今回、原子力規制委員会が示した「中間とりまとめ(案)」は、検査の手続き上の問題ばかりが取り上げられたものに過ぎず、きわめて不十分なものと言わざるを得ません。
詳しくは、別紙の「パブリック・コメント文例」をご覧いただきたいと思いますが、主なポイントは以下の通りです。
この文例集にまとめた意見は、それぞれ執筆者個人から、原子力規制委員会に提出される予定のものですが、この問題に関心を持つ多くの方々の参考にしていただくけるよう公開するものです。
また、この文例集についてのご意見、ご指摘などがあれば、ぜひお聞かせ下さい。
どうぞよろしくお願いいたします。
【パブリック・コメント提出先】(2016年10月7日(金)締め切り)
【原子力規制委員会】検査制度の見直しに関する中間取りまとめ(案)に対する意見の募集について
【e-Gov】パブリックコメント:意見募集中案件詳細